CASE
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参画ストーリー
海苔業界の未来をつくる挑戦。

- 海苔製造機器の販売・メンテナンス
- 後継者問題の解消
- 経営基盤の強化
企業情報
- 会社名
- アイサン工業株式会社
- 所在地
- 〒444-0324 愛知県西尾市寺津町二丁26番地
- 事業内容
海苔製造機器の販売·メンテナンス、マリンボートの販売、貸倉庫業
- 主力
- 海苔製造機器の販売及びメンテナンスサービス、和船販売 船外機販売·メンテナンス、マリン関連製品取扱
- 取引業種
- 漁業協同組合連合会、水産加工業者、海苔メーカーなど
- 設立
- 1963年9月
- 社員数
- 20人
グループ参画の背景
海苔の乾燥機や束ね機のメンテナンス、さらには和船や船外機の販売・整備まで、海苔産業を技術面で支えてきたアイサン工業。しかし、事業を支えてきたキーパーソンの高齢化により、後継者問題が顕在化していました。さらに、海苔養殖事業は市場自体が縮小傾向にあり、長期的な展望を描くことが難しくなっていました。会社の技術やネットワークを次世代へ繋げるためには、単なる承継ではなく「新しい柱をつくれる力」を持つパートナーが必要だったのです。
Q1.貴社の事業内容を教えてください
当社は、海苔の乾燥機や束ね機といった加工機械の販売・メンテナンスを手がけています。冬場の海苔シーズンには、現場の稼働を支える重要な存在です。また、漁で使用する船外機の整備や和船の販売も行っており、海苔の生産や加工などを陰で支える“縁の下の力持ち”として地域の海苔養殖業を支えてきました。
Q2.グループ参加の背景や流れを教えてください
創業から長年事業を支えてきた主要メンバーが高齢となり、後継者不足が喫緊の課題でした。また、海苔養殖のマーケット自体も縮小傾向にあり、将来への不安が大きくなる中で、M&Aの専門家からファブフォワードを紹介されました。単なる引き継ぎでなく、新しい柱を一緒につくっていけるパートナーを探していた当社にとって、ファブフォワードの経営力と将来への構想力は理想的なマッチでした。

Q3.グループ参加の一番のきっかけは何でしたか?
もともと当社のような技術力のある企業には多くの関心が寄せられていましたが、ファブフォワードは「同業に近い企業との連携」や「挑戦を恐れない姿勢」を強く打ち出しており、信頼感がありました。特に、市場が縮小する中でも新しい方向へ挑戦し続ける姿勢に共感し、「ここなら未来が開ける」と思えたことが決定打になりました。
Q4.グループ参加により、環境はどのように好転していきましたか?
現在進行形ではありますが、明らかに「変わり始めている」と感じています。古くなっていた事務所の改装も進んでおり、職場環境の整備が進行中です。前オーナー時代は投資にも慎重で、なかなか新しい挑戦ができない空気がありましたが、今は設備投資にも柔軟で、社員の声も届きやすくなりました。守りの経営から“攻めもできる”経営へ。社内の意識も徐々に変わっています。

Q5.ご自身の意識はどのように変化していきましたか?
私はもともとFA(ファクトリーオートメーション)分野での経験があり、海苔業界とは異なる分野からの参入でした。当初は未知の世界でしたが、今ではこの業界の魅力に強く惹かれています。グループの支援があることで、挑戦する土台が整い、経営に対してもより前向きに関わるようになりました。
Q6.スタッフや一緒に働く方々の意識はどのように変化していきましたか?
これまでは「言われたことをこなす」仕事の進め方でしたが、今では現場からの提案がどんどん増えています。たとえば、暑さ対策として外作業スタッフにOS-1を支給しようという提案や、コストを抑えて資材を送るための新しい配送方法の提案など、自由な発想が生まれています。現場にスピード感と主体性が芽生えてきたのは、大きな変化です。

Q7.今後の展望や目指す将来像を教えてください
海苔業界は高齢化や後継者不足が深刻化しており、将来的な担い手の確保が大きな課題です。しかし、当社の技術があれば、漁協や養殖業者と連携しながら、再び現場に戻ってくる人を支援できる可能性もあります。乾燥機などのインフラを整えることで、廃業した人の復帰を支援し、海苔という日本の食文化を守り続ける。そんな“三位一体”の体制を目指していきたいです。
Q8.将来、グループ参画を検討している社長様にメッセージをお願いします
ファブフォワードグループに入ることで、資金面・人材面ともに経営の負担が大きく軽減されました。新しい設備への投資も思い切ってできるようになり、何より「ひとりじゃない」と思える環境が心強いです。異業種との交流を通じて、自社の強みや可能性を再発見できるのも大きなメリットです。迷っている方こそ、一度話を聞いてみてほしいです。本当に世界が変わります。


代表取締役
髙橋 邦朋
ファブフォワードに決めた理由
多くの企業が関心を寄せる中、ファブフォワードを選んだ理由は、その“挑戦する姿勢”と“多様な業種と連携する柔軟性”でした。グループ全体として新たな価値を生み出す取り組みを続けており、縮小するマーケットに対しても前向きにアプローチする姿勢が印象的でした。「引き継ぐだけで終わらせない」、事業の再構築や成長まで視野に入れた提案に、未来への可能性を感じました。これなら、社員やお客様にも誇れる変化が起こせると確信できたのです。
グループ参画後の変化
参画して間もない現在も変化は進行中ですが、すでに現場の空気が変わってきています。老朽化していた事務所のリフォームが進み、社員からも「こうしたい」という提案が増加。たとえば、外作業の熱中症対策にOS-1を配布する案など、現場発の改善がスピード感を持って実現されるようになりました。また、これまで守り中心だった経営も、必要な設備投資や働きやすさの整備へと大きく転換。社員一人ひとりが“自分たちの会社”として主体的に動き始めています。

代表取締役社長
薬袋 和樹
ファブフォワード経営陣コメント
グループ参画後のアイサン工業様について、実務的な変化は始動していないものの、防火設備の点検・整備など、細かな部分を改善しています。オフィスのリフォームも実施しております。働く環境がより良くなり、参画の実感を得てもらえたら幸いです。また、漁業・農業分野にものづくりやDXの知恵を取り入れて変革を起こしていきたいとも考えており、今後のアイサン工業様の変化にも期待しています。