CASE
CASE
参画ストーリー
「やってみたい」が動き出す職場へ。

- 温度センサー
- 試作開発体制の強化
- 開発機会の創出
企業情報
- 会社名
- 株式会社タカハシサーモセンサー
- 所在地
- 〒455-0006 愛知県名古屋市港区南十一番町二丁目14番地2
- 事業内容
工業用温度センサー(熱電対)および溶湯センサーの製造・販売
- 主力
- サーモセンサー(熱電対)、溶湯センサー
- 取引業種
- 自動車業界、産業機器、半導体工場など
- 設立
- 1985年
- 社員数
- 25名
グループ参画の背景
タカハシサーモセンサーは、創業から35年、職人気質の先代オーナーが一貫して現場をリードしてきましたが、後継者不在という課題を抱えていました。経営を任せられる人材や体制に出会えず、時間だけが過ぎる日々。業績は堅調でも、このままでは技術が途絶えるという強い危機感があり、未来を託せるパートナーを探していました。
Q1.貴社の事業内容を教えてください。
株式会社タカハシサーモセンサーは、工業用温度センサーの製造・販売を行っている会社です。中でも鋳造工程に用いられる「溶湯センサー」や、各種熱電対の製造に強みを持っています。ダイカスト製造のプロセスにおいて、製品の品質を左右する“温度管理”という重要な領域を支える役割を担っており、ニッチながらも高い専門性を活かしたものづくりを行っています。
Q2.ファブフォワードグループ参画までの背景や流れを教えてください。
最大の課題となったのが「後継者不在」でした。同業者との連携やM&Aも模索しましたが、業界の特殊性やリスクを理由に話が進まない日々が続いていました。そんな中、ファブフォワードと出会い、ものづくりの現場に理解ある提案を受け、半年ほどでスムーズに移行が実現しました。現場を尊重するその姿勢に、未来を託せると感じたのが決断の背景です。

Q3.ファブフォワードグループ参画の「決め手」は何でしたか?
単に会社を引き継いでくれる存在ではなく、「現場の技術や文化を理解し、守ってくれるパートナー」であることが大きな決め手でした。創業者はエンジニア一筋の職人で、「数字」や「肩書き」ではなく、人の本質を見るタイプ。経営も好調だったため、余計に「誰でも良いから継いでほしい」わけではなかったのです。ファブフォワードは対話を重ねて信頼を築いてくれました。
Q4.グループ参加により、環境はどのように好転していきましたか?
参画後、新社長のもとでは、社員が意見を言いやすくなり、かねてから希望していた設備投資も実現。例えば、手打ちで行っていた製品番号の刻印はレーザーマーカーに置き換えられ、見た目や工数の面でも改善されました。温度を一定に保つためのデシケーターも導入され、製品品質の安定にも寄与しています。現場の声が反映される会社に変わったと実感しています。

Q5.ご自身の意識はどのように変化していきましたか?
以前よりも「前向きに、新しいことに挑戦していこう」という気持ちが強くなりました。たとえば新商品の開発も、自由に意見を出せる環境が整い、自分たちのアイデアが形になる可能性が広がっています。経営の支援体制が整ったことで、現場の改善や技術面に集中できるようになったのは大きな変化です。
Q6.一緒に働く方々の意識はどのように変化していきましたか?
スタッフの表情が明るくなり、社内の空気が明らかに良くなりました。以前は、資金面や人材面から現場の提案も実現しにくく、諦めムードもありましたが、今では意見がきちんと届くようになり、自分たちが会社を動かしているという実感を持てています。若い世代も増え、組織としての活気が戻ってきたことを感じています。

Q7.今後の展望や目指す将来像を教えてください。
業界全体が成熟し、今後は“維持”か“発展”かの岐路に立たされると感じています。当社としては、既存の技術力を活かしながら、新たな市場にもチャレンジしたいと考えています。まずは足元を固めつつ、新商品の開発や体制づくりを通して、持続可能な成長を目指していきたいです。
Q8.将来、グループ参画を検討している社長様にメッセージをお願いします!
事業承継や後継者問題で悩む経営者の方は多いと思います。私たちもそうでした。しかし、「体制が変われば、会社も人も変わる」のです。これまで守ってきたものを壊さずに、未来へとつなげていける安心感があります。同じような悩みを抱える方は、ぜひ一度話を聞いてみてください。決断には勇気がいりますが、信頼できる仲間とつながることで、未来が拓けると実感しています。


営業部長
鬼頭 裕二
ファブフォワードに決めた理由
数ある選択肢の中で、ファブフォワードを選んだ理由は、何より「現場を理解し、職人の想いに寄り添ってくれる姿勢」でした。当社の創業者はエンジニア出身で、会社の将来を単なる承継や数字ではなく、「誰に任せられるか」で判断していました。ファブフォワードは技術の継承に真剣で、経営陣には元エンジニアもおり、対話もスムーズでした。単なるM&Aではなく、“次のステージを一緒に描ける”相手だったことが決め手です。
グループ参画後の変化
参画後、まず大きく変わったのは「風通しの良さ」です。以前は現場の声が届きにくく、設備投資にも慎重でしたが、今は要望が通りやすくなり、社員のモチベーションも上がっています。たとえば、製品の品質向上につながるレーザーマーカーや、保管環境を整えるデシケーターも導入。若手人材の採用も進み、社内には活気が戻ってきました。また、経営層ともコミュニケーションが取りやすく、新しい製品開発にも自由度が生まれています。「変わることで、前に進める」と実感しています。

取締役
吉田 行孝
ファブフォワード経営陣コメント
交渉段階での印象は、「経営を誰かが引き継いでくれるだけで完璧な企業になる」と感じたほどでした。タカハシサーモセンサーは、昔も今も本当に経営状態が堅調な会社です。だからこそ、「会社を任せる相手を妥協したくない」、「エンジニアも経験した相手に任せたい」という強い想いをお持ちでした。技術ある人を求めるという軸が、タカハシサーモセンサーとファブフォワードを繋ぐ合言葉だったのだと考えています。